こんにちは、歯科技工士の吉富です。
今回は、患者さんからよく質問を受ける
「昔入れた銀歯って、このまま使い続けて大丈夫なんですか?」
という疑問についてお話しします。
結論から言うと、銀歯はとても丈夫な材料ですが、長い年月が経つと少しずつ変化していくという特徴があります。
銀歯は何でできているの?
一般的に「銀歯」と呼ばれているものは、純銀ではなく、12%の金を含んだ、
銀・パラジウム・銅・亜鉛などを混ぜた金属合金で作られています。
保険診療で長年使われてきた、実績のある材料です。
この合金は硬くて壊れにくく、噛む力にも強いため、奥歯などに多く使われています。
ただし、「金属」である以上、口の中という特殊な環境の影響を少なからず受けます。
口の中は、実はとても変化の多い場所です
私たちの口の中は、銀歯にとって決して穏やかな環境ではありません。
常に唾液で湿っており、食事のたびに熱いものや冷たいものが入り、短時間で温度が大きく変化します。
また、食べ物や飲み物に含まれる酸や成分、口の中にいる細菌の影響も受けます。
こうした刺激が毎日少しずつ積み重なることで、金属の表面がくすんだり、黒ずんだりすることがあります。
さらに、噛む力も無視できません。
りんごを握力で握り潰せる怪力の持ち主は多くないですが、咬めば小さなお子さんでも潰すことが出来ます。
このように、奥歯には強い力が繰り返しかかるため、長い年月の中で、銀歯と歯の境目にわずかな変化が起こることもあります。
このように、口の中は「濡れていて」「温度が変わりやすく」「力がかかる」特殊な環境です。
そのため、銀歯が長年使われるうちに少しずつ変化していくのは、決して珍しいことではありません。
変色や黒ずみが起こる理由
銀歯が長年お口の中に入っていると、
・表面が黒ずんできた
・くすんだ色になった
と感じることがあります。
これは主に、
・唾液
・食べ物・飲み物
・口の中の細菌
と金属が反応し、酸化や硫化が起こるためです。
特に銀や銅は、空気や水分、硫黄成分と反応しやすく、
時間が経つほど表面が変色していきます。
これは「汚れている」というより、金属が自然に化学変化を起こしている状態です。

ピカピカに磨いて装着した銀歯も、長年お口に入っていると黒く変色してきます。
腐食って聞くと怖いけれど…
「銀歯が腐食する」と聞くと、溶けてなくなってしまうようなイメージを持たれるかもしれません。
実際には、急激にボロボロになることはほとんどありません。
ただし、
・表面がわずかに溶け出す
・金属成分がイオンとして出る
といったごく小さな変化は、長期間で見ると起こります。
この影響で、
・歯ぐきが黒ずんで見える
・金属アレルギーのリスクがわずかに高まる
・銀歯と歯のすき間から虫歯が再発する
といった問題につながることがあります。
見た目やお口の環境への影響
銀歯自体が大きく壊れていなくても、
・歯と銀歯の境目が目立つ
・歯ぐきの色が暗く見える
・笑った時に金属が気になる
という理由で、気にされる患者さんも増えています。
また、長年使った銀歯は、歯との適合が少しずつズレてくることもあり、
見えないところで虫歯が進行しているケースも珍しくありません。
すぐに交換しないといけない?
銀歯が入っているからといって、
必ずしも今すぐ交換が必要というわけではありません。
・痛みがない
・しっかり噛めている
・歯ぐきに大きな異常がない
このような場合は、経過観察で問題ないことも多いです。
ただし、
・何十年も同じ銀歯を使っている
・歯ぐきの変色や違和感がある
・虫歯を繰り返している
といった場合は、一度歯科医院で相談してみるのがおすすめです。
おわりに
銀歯は、日本の歯科医療を長年支えてきた優れた材料です。
一方で、口の中に永く入っていることで起こる変化があるのも事実です。
大切なのは、
「不安だからすぐ交換する」でも
「何十年も放置する」でもなく、
今の状態を正しく知ること。
気になることがあれば、ぜひ歯科医師や歯科技工士に相談してみてください。
私たちは、患者さんのお口の中で長く安心して使える補綴物を作るために、日々技工に向き合っています。
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